ボルト締結部の剛性向上に関する研究

ボルト接合面の形状最適化


大岩 孝彰,太田 匠,大久保 聡


 精密加工の分野では,加工精度向上に対する要求がますます高まっています.特に母性原則に基づく機械加工では,加工中の工具と工作物の相対位置関係がそのまま加工精度を決定します.言い換えれば,図1に示すような加工機の力学的ループ全体の剛性が加工精度に大きく影響します.
 このループの剛性を高めるためには,ループを構成する各バネの剛性すなわち各構造部材・軸受け・案内面・ボルト締結部などのすべての剛性を高める必要があります.なぜならば,以上のバネは直列に接続されているために,一カ所でも弱いところがあれば全体の剛性が低下してしまうからです.



 本研究室では上に挙げた各構成要素のうち,従来剛性向上が困難で,あまり注目されていなかったボルト締結部図2参照)に着目し,結合部剛性と振動減衰能を向上させることを目的として,接合面形状の最適化を提案しています.そこでは,図のような不均一な接触圧力分布をより均一な圧力分布にするような形状最適化が行われています.




参考文献

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ball1.gif 大岩 孝彰,太田 匠,大久保 聡
ボルト締結部の剛性向上に関する研究
―接合面圧力の均一化―
精密工学会誌,65巻04号,(1999).
ball1.gif 大岩 孝彰,金 世一,椎名  卓
ボルト結合部の剛性向上に関する研究
(第3報)―被締結部材の剛性―
1999年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集,(1999)529.
ball1.gif 大岩 孝彰,大久保 聡,金 世一,松田 孝
ボルト結合部の剛性向上に関する研究
(第2報)―静剛性の検討―
1997年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集,(1998).
ball1.gif 大岩 孝彰,太田 匠,大久保 聡,北川 郁夫
ボルト結合部形状の最適化設計
1997年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集,(1997)299.
ball1.gif 太田 匠,大岩 孝彰
ボルト結合部形状の最適化設計
第8回静岡地区計測制御講演会講演論文集,(1996)17-19.

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