センタシャンクについて
ボールセンタ用シャンクは市販されていないので,製作しなければなりません.
当研究室ではゲージなどを製造している会社に製作依頼しました.
注意する点は使用する鋼球径ごとに,シャンクを用意すると言うことです.違う径の鋼球には使用できません.
- 材 質
試験的に使用するならば,S45Cの生材でも可能ですが,耐磨耗性・焼入れ性を考慮すると合金工具綱(SKS31等)が適当でしょう.
- 形 状
テーパ部分は使用する研削盤に合わせます.図の場合はMT4です.テーパの当たりは支持剛性に影響を与えますので,少なくとも50%以上とするべきでしょう.
- センタ穴
センタ穴は頂角60°が使いやすいでしょう.穴の深さは使用する鋼球の中心が0.5mm程度でるような深さにします.耐磨耗性を考慮すると,焼入れ後,センタ穴研削すれば完璧です.
重要なのはセンタ穴とテーパ部の同軸度です.工作物真円度に影響することはありませんが,円筒度に影響します(センタのミスアライメントは工作物にテーパを付けます)ので,公差を指定する必要があります.
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