よくある質問
目 次
工作物がセンタからはずれる危険性はないのですか?
もちろん,切り込み量を間違えて,過大な研削力が掛かった場合,心押し力がそれに負けて工作物がはずれることはあります.しかしそれは円錐センタの場合も同様です.
通常の研削では研削力はせいぜい100N,心押し力は200〜300Nで押していますから,はずれることは絶対ありません.
鋼球が磨耗して,回転精度が悪くなりませんか?
結論を先に言うと,鋼球が磨耗しても回転精度は悪くなりません.
これは鋼球とセンタ穴の円錐内面の間に,セルフアライメント効果があるためです.鋼球が磨耗しても,接触圧力はまだ磨耗していない真円度の高い部分へ移動するため,常に回転精度は高く保たれます.
実験では5μm以上の深さに傷の生じた鋼球でも回転精度は高く保たれていました(参考文献2).
鋼球をセンタ側に接着したら?
ボールセンタ法では必ずボールは工作物側のセンタ穴に接着します.センタ側に接着したり,どちらへも接着しなかった場合はセンタやセンタ穴のミスアライメントの影響はなくすことは出来ますが,工作物センタ穴幾何偏差の影響が回転精度に現れてしまいます.
必ず,ボールは工作物側に接着するようにして下さい.
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