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ワイドギャップ化・高出力化High-Power and Wide-Gap Bearingless Motor

ベアリングレスポンプの産業応用を見据え,2自由度制御形ベアリングレスディスクモータのさらなる高出力化を目指します.産業用のコンタミフリー遠心ポンプに適用する場合,回転子の外側と固定子の内側を厚い隔壁で保護する必要があります. このため,ベアリングレスモータの磁気的なギャップを広く設計しなければなりません.しかし,磁気ギャップを広くすると支持力,トルク,剛性が低下する恐れがあります.

一般的なモータや,これまでの磁気軸受・ベアリングレスモータでは,回転子半径に対する磁気ギャップの比(ギャップ比)は0.005〜0.04程ですが,本研究ではギャップ比0.1以上で,軸出力300Wで設計します.磁気回路を工夫することで,ワイドギャップ化しても十分な支持力,トルク,剛性が得られるように設計し,その有用性を実証します.

第一次試作機1st prototype motor

固定子鉄心を従来のバルク鉄から積層鋼鈑に変更することで,鉄損低減を図ります.磁気ギャップ8mm,回転子鉄部の直径は80mmです.写真の87mmは,厚さ3.5mmの樹脂モールドを含んだ直径です.固定子鉄部内径は96mmとなりますが,樹脂隔壁を3.5mmとしたので,写真では89mmとの表記です.可動範囲を±1mmに設計しました.卒業生の多々良君が磁気浮上実験を行っていました.

Fabricated 1st prototype motor


磁気浮上・回転試験Magnetic suspension and rotation test

この動画では,回転子が磁気浮上後,回転する様子がわかります.

Magnetic suspension and rotaion

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構 造Structure

下の図に提案するベアリングレスモータの構造を示します.当研究室で提案しているベアリングレスディスクモータの構造がベースとなっています.回転子の直径は80mm,回転子と固定子の間隔(磁気ギャップ,エアギャップ)は8mmであり,ギャップ指標Cgを回転子半径rに対する磁気ギャップgの比Cg=g/rと定義するとCg=0.2となり,これまでのベアリングレスモータや磁気軸受と比較して数倍以上のギャップを有します.2013年度は,目標トルクは0.5Nm,軸出力は300W,回転数6000rpmを目標値とし,JMAG(JSOL社)により電磁界解析,および装置の設計を行いました.

Proposed structure of a two-axis actively regulated wide-gap bearingless motor


Example of 3D-FEM analysis result (JMAG, JSOL Corp.)

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